婦人科の鍼灸治療法

(でぐち鍼灸院用)


  1. 婦人診察法
  2. 鍼灸による治療法
    1. 不妊症
      婦人不妊症
      男性不妊症
    2. 月経困難症
    3. 過少月経・稀発月経
    4. 機能性子宮出血
    5. 妊娠時不安症(自律神経失調症)
    6. 更年期障害
    7. 冷え性
    8. 帯下(こしけ)下りもの=分泌液の異常増加
    9. 膀胱炎及び生殖器感染症
    10. 不感症
    11. 付則

婦人科診察法

1.問診

婦人科患者の 現病歴を聞き、正確にカルテに記入する。(五年間保存の義務)患者の訴えを順序立てて、精密に聞いた問診(インタビュー)は的確な診断治療 に結びつくもので、重要な手立てである。
問診を取る 時は女性の羞恥心を刺激しないよう気楽にさせ虚偽の訴えを起こさないように引き出し、ありのままを聞き 出し要領よく正確な病歴を取ることが大事である。

(1)主訴

患者が来院した目的の主な訴えを主訴と言い、産科と婦人科ではその訴えが異なる。

婦人科 不正出血、疼痛(腰痛・下肢痛)、月経異常、腹部膨隆、帯下の増加、
排尿障害、不妊、無月経、性感異常、子宮・膀胱脱
産科 最終月経後無月経、つわり(胃腸障害、性器出血、疼痛、浮腫)

(2)現病歴

主訴との関連症状(発病時、状態の程度、経過)、帯下の症状(性状、量等)

(3)月経歴

初潮
初潮は何歳から始まったか。月経発来は10歳以前か、早発月経は卵巣腫瘍の有無、18歳以後の遅い晩発月経については内分泌異常、体格の異常など二次性徴の発現時期の確認。

月経周期
生理の周期は28日、30日、32日か稀発月経か頻発月経の回数を問う。

月経血の量及び性状
一回の月経量は約50gと言われている(内分泌を入れると70~百g)色は暗赤色で開始2日から      3日の間が量が多く、初日、4、5日は少ない。

月経随伴症状
月経痛としては腰痛、下腹部痛、頭痛、肩こり等が見られ。ひどい症状を月経困難症という。

最終月経
最終月経は特に大事であり。月経量と最終日を必ず聞く。

閉経年齢
何歳に閉経したか確認する。自然閉経か、手術、他の療法で成ったのか閉経前を正確に聞く。

(4)結婚歴・妊娠・分娩

①、未婚、既婚の有 無
②、妊娠、流産及び妊娠回数
③、正常分娩、異常分娩

(5)家族歴

①、家族の病歴の有無

2.不妊症

『定義』

不妊とは結婚後正常な夫婦生活を営んだにも関わらず一定期間を経ても妊娠の兆候が無い状態を言う。国際的には「2年間」。夫婦を一個の生殖単位と考ている。
又、最近の学会報告では1年間夫婦生活営んでも妊娠の徴候が無い場合も不妊症と定義つけている。

『分類』

原発性不妊=生殖年齢に達した後、一度も妊娠しないものを言う。
続発性不妊=妊娠の経験はあるがその後妊娠しないものを言う。
男性不妊=不妊の原因が男性を言う。
女性不妊=不妊の原因が女性を言う。
器質的不妊=生殖器が解剖学的変化による不妊症を言う。
機能的不妊=検査をしても不妊の要因、原因が見つからない場合の総称を言う。
絶対的不妊=膣・子宮の欠損、無精子症等、治療しても妊娠の不可能のものを言う。

『原因 』

排卵障害=不妊の絶対的因子としては、間脳ー下垂体ー卵巣系の機能障害により、無月経、無排卵が生じる事。

受精障害・受精卵通過障害=男性因子・卵管因子・頸管因子間の関与。
1.男性因子・・・性交障害、精子路の障害、精子形成障害。
2.精子免疫因子・・・免疫学的不妊、(放射線被爆等による精子形成不全)
3.卵管因子・・・卵管機能不全
4.頸管因子・・・精子の通過障害、精子ー頸管粘液不適合は不妊原因。
5.環境因子・・・ダイオキシン等撹乱有害物質による体内のホルモンの分泌異常。

※メモ

女性も男性も外生器、生殖器の支配神経は交感神経系腰椎神経1、2、3の下腸間膜神経節と副交感神経系仙骨神経2、3、4の骨盤神経により支配されている。

性腺ホルモンの分泌

前葉=甲状腺刺激ホルモン(TSH)・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホル モン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)、成長ホルモン
視床下部 下垂体 中葉=向メラニンホルモン(α、β黒色色素細胞刺激ホルモン)βエンドルヒン、rリポトロフィン
後葉=バソプレッション、オキシトシン

妊娠可能な卵子の数と精子の数

卵子の数

女性は胎児の頃から卵子の基になる卵原細胞を持っている。思春期になると視床下部から性腺刺激ホルモンが、脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌され排卵が始まる、
約28日周期で成熟した卵子が左右 の卵巣から一個づつ排出される。排出された卵子は卵管采を通って、卵管膨大部へ行き精子と結合すば受精完了となる。
女性に於いて、排卵時期が15歳前後で始まり50歳前後に閉経すると、卵子は約400~450個排卵される。 しかし全てが妊娠できる卵子では無く、年齢がかさむと「卵子の質」が当然衰えてくる。
其の質を下げず妊娠しやすい体質なるためには先ず「卵子の血液の流れ」を良くすることである。効果的な五大栄養素をバランス良く摂取し、穏やかな有酸素運動をし、
ストレスを出来るだけ取り除き「卵子の質」をキープする事が大事。
現在は、血液検査で、後、残りの卵子の個数を測定出来ます。

精子の数

男子の1回分射精量(2.5㎜リットルから3.5㎜リットル)の精子数は2億5千万個から3億個が放出され  る。しかし、1回分射精量1㎜リットル中2,000万個から4,000万個の半数は不妊、
そして、2,000万個以下の男性は不妊症と診断される。

鍼灸による治療

1.不妊症

婦人不妊症

東洋学において、婦人が妊娠しないのは衝任(氣血の虚)、肥満のものは脂肪が多く子宮を塞ぎ閉ざす。 又、痩せたものは火多くて子宮が渇いていて貧血ぎみだから妊娠しないと言う。
素問  上古天真論編   第1(七損八益について岐伯曰く)

女子は

七   (7歳)にして腎の氣が盛んになり、永久歯が生え始め、髪の毛が長くなる。
二七 (14歳)に成ると腎氣が旺盛2なり、月経が始まり子を孕む脳力が備わる。
三七 (21歳)に成ると腎の氣が全身に行き渡り容姿が瑞々しく成る。
四七 (28歳)に成ると女として筋・骨、共最も頑強に成り女の極まりとなる。
五七 (35歳)に成ると陽明経(肺経)の脈が衰え、皮膚、肌が衰えはじめかをがやつれてくる。又、髪も抜け始める。
六七 (42歳)に成ると三陽の脈が衰え顔はしわが目立ち、白髪目立ち始める。
七七 (49歳)任脈が滞り、閉経し妊娠がしなくなる。

治療

頭部=○百会、◎太陽、○印堂、◎人迎(水突)
腹部=○中脘、○気海、陰交、◎関元(灸)、◎中極、◎左胞門右子戸(関元の外方二寸) ◎大巨、◎水道、○太陽、百会、○水突
背部=肩井、肓膏、◎腎兪、○大腸兪、◎次髎、◎中髎、◎会陽
手足=◎血海、陰稜泉、◎三陰交、照海、、◎然谷

※左右の太陽穴と百会穴を結んだ頭部内にトルコ按があり、その中に下垂体が入っている、その為太陽穴、人迎穴は必須穴である。
は必枢穴である。

男性不妊症及びED

男子は
八   (8歳)にして腎氣が盛んに成り、永久歯が生え始め、髪が長くなる。
二八 (16歳)に成ると尚、腎氣が盛んに成り精気が溢れ陰陽とも調和され、子供を作る事が出来る。
三八 (24歳)に成ると腎氣が身体の隅々まで行き渡り、筋、骨強くなり若々しくたくましい青年と成る。
四八 (32歳)に成ると筋骨肌肉とも隆盛隣、一番逞しくなる。
五八 (40歳)に成ると腎氣が衰えはじめ髪も落ち始め歯も抜け始める。
六八 (48歳)に成ると陽気が衰え顔面が衰えやつれ始め、髪が白くなり始める。
七八 (56歳)に成ると肝氣が衰え、筋肉が固く衰え動きが鈍くなる。腎の氣及び精力が低下し体中が衰える。
八八 (64歳)に成ると歯が抜け腎の氣が弱り、五臓六腑の精が衰え、五臓か低下し筋骨衰え、白髪になり、身体が重くなり歩くのも儘ならぬ、耳も遠くなり聞こえなくなる。

男性不妊及びEDは同じ治療

幼児期の精嚢感染(おたふく風邪等)、遺伝性障害・精子形成障害(放射能汚染等))精子路の閉塞障害が原因と言われている。

治療

腹部=石門、◎関元(灸)◎中極、◎曲骨(灸)、◎大赫、◎会陰
背部=◎腎兪、志室、上髎、◎次髎(灸))
頭部手足=○百会、太陽、神門、足三里、◎太谿、復瘤、天柱、風池

平成22年~27年の5年間の不妊治療施術例(38例)

年齢別 成功率% 妊娠成功 治療中 中止 不明
20歳~25歳
26歳~30歳 50 10
31歳~35歳 62.5 16 10
36歳~40歳 12
41歳~45歳 50
46歳~50歳

妊娠率  38例中  18例   47%

※  この数年間の不妊治療で思う事は、治療年齢は変動は無いが、単純不妊治療でなく、合併症(子宮内膜症・卵巣嚢腫・子宮発育不全症・無月経症等)を伴った不妊治療が多くなっています。

治療回数の上限は約1年半で1/週が限度か思います。中には数回で妊娠の方も多くいます。

2.月経困難症

月経時の随伴症状としての障害、特に疼痛がひどく日常の作業を妨げるような痛みを言う。

『原因』

1.機能性月経困難症=子宮発育不全による子宮空の狭小、子宮筋発育不良の為、伸展性が乏しく月経 血が一時的に貯留するため子宮壁の拡張が原因。

2.器質的月経困難症=子宮口の狭小、子宮口の癒着、頸管の狭窄、子宮の強い前屈、後屈、筋腫等により月経血の排出を妨げることが原因 。

3.神経性月経困難症=神経質、自律神経失調症等、感受性の強い人に多く、又、初初潮時の初潮に対する恐怖心、不安症等により誘発する。

4.膜様性月経困難症=月経時に剥離した子宮内膜は、断片となり融解されて放出されるが、まれに融解されないまま大片となり放出される時、激しい下腹部痛を伴う。

5.炎症・腫瘍性月経困難症=子宮内膜炎、子宮附属器の炎症により引き起こされる(子宮筋腫、卵管・卵巣腫瘍、骨盤腹膜炎、骨盤結合織炎)

症状

下腹部の痛が最も多く、次に腰痛、頭痛、肩こり、イライラ、痛みは激痛、陣痛様の強い疼痛もあり、月経 終了まで続く。

治療

原因を除去して、鍼灸による対症療法を主とし、止痛・消炎治療には効果的。

腹部=中脘、○天枢・◎大巨・◎関元・中極・◎三陰交・復留・◎血海・金門
背部=肩井、◎腎兪・○志室・◎次髎・命門

※メモ説明

単純性月経痛には、鍼が絶大な治療効果が期待でき、使用経穴としては、三陰交、血海、関元、大巨、補欠として腎兪、次髎を使用、鍼の番手は関係なく、
一分乃至三分刺入雀啄一分間、痛くなく気持ちの良い技術を会得する事前提、まだ痛み取れない場合は左梁丘(胃経郄穴)を使用、其の後、三陰交、血海、
関元、大巨に皮内鍼、円皮鍼等を張り生理終了まで貼り付ける。、

3.過少月経・稀発月経

治療

腹部=○中脘・○陰交・◎関元・中極・○太巨・○水道・○腹結・地機・
◎三陰交・照海
背部=◎腎兪・志室・◎次髎

4.機能性子宮出血

卵巣の機能障害(視床下部ー脳下垂体ーエストロゲン)
頭部=◎太陽、◎百会、印堂、人迎、○水突
腹部=○中脘、陰交・◎関元、○大巨、水道 血海・陰稜泉、三陰交(灸)
背部=◎腎兪、○関元兪、◎次髎、
手足=○孔最、隠白

5.妊娠時不安症(自律神経失調症)

全身的愁訴ー全身倦怠感、違和感、易疲労、体重減少、盗汗、微熱
神経性愁訴ー下肢倦怠、不眠、眩暈、痺れ感、肩こり、頭痛、腰痛、頭重
心血管性愁訴ー動季、息切れ、過呼吸、胸脇苦満、胸部圧迫感、浮腫
胃腸性愁訴ー食欲不振、心窩部痛、悪心、便秘、下痢

治療

頭部=○百会(灸)、◎天柱、風池、◎完骨、
腹部=中脘、◎肓兪、○関元
背部=○心兪、身柱、○肓膏、次髎、
手足=内関、郄門、足三里、血海、三陰交、太谿

6.更年期障害

治療

頭部=百会(灸)、頭維、○天突、◎太陽、◎天柱、風池
胸腹部=◎膻中、中脘
手足=○郄門、◎内関、陽池、◎合谷、築賓、○復留、大衝
背部=◎心兪、次髎、

7.冷え症

治療

腹背部=中脘、○関元、◎中極、◎腎兪、志室、大腸兪、上髎、◎次髎、
足=◎脾関、◎足三里、○陽稜泉、解𧮾、◎大衝、狭𧮾、懸鐘、○昆侖

8.帯下(こしけ)下りもの=分泌液の異常増加

生理的帯下

女性器管よりの分泌液が不快感を起こす程度まで増加したものを言う。

病的 帯下

感染症、癌、筋腫、膣・子宮頸管の炎症、潰瘍、びらん、創傷、原虫(トリコモナス)、カビ(カンジダ)、膣内挿入異物(避妊器具)、生理品(タンポン)等 の刺激、腐敗によるもの。

原因除去を第一とする、次に対症療法として治療する。鍼灸は慢性病には効果的。

治療

腹部=曲骨、○中極、◎大赫、◎帯脈
背部=肝兪、 ◎腎兪、志室、◎上髎、
手足=合谷、○血海、曲泉、○陰谷、復留、足三里、◎三陰交、太衝
奇穴=泉門、窈漏(ようろう)、玉門頭
耳 =子宮、卵巣、○内分泌、

9.膀胱炎及び生殖器感染症

急性期も効果的、尚、膀胱炎、内膜炎は継続的な対症療法が有効。

(1)単純膀胱炎

大腸菌、グラム陰性桿菌の感染が主で、軽度の発熱がある。症状は軽く、排尿痛、尿意頻発、排尿頻数 等がある。

(2)新婚性膀胱炎

処女喪失時に処女膜の損傷、膣壁、子宮壁に加わる機械的刺激及び局所への大腸菌、グラム陰性桿菌、雑菌感染等により起こる。

治療
腹部=◎帯脈、◎関元、◎中極、◎曲骨、、◎照海、復瘤
腰部=◎命門、、◎腎兪、、◎次髎

(3)感染性膀胱炎

淋菌、クラミジア、ブドウ状球菌、真菌等により膿尿となる。膀胱三角部の炎症および神経膀胱=最近は膀胱基底筋の筋力低下により無菌性の膀胱炎で頸管炎に合併、
頻回尿、排尿終末痛が多く三角部に顆粒状腫脹、小潰瘍、肉芽、静脈瘤等が認められることもある。

鍼灸は対症療法で、急性期も良いが、慢性的なものに対して大変効果的。

治療

腹部=◎関元、中極、◎曲骨、○大赫、○水道、
背部足=○腎兪、大腸兪、上髎、◎次髎<◎中封、○然谷、太衝

(4)子宮内膜炎

原因

子宮空内感染又は、アレルギー体質により過剰に免疫反応が起こり、子宮内膜を侵し、子宮内膜炎を起こす。さらに進んで子宮筋層を侵し、
子宮外の骨盤腹膜炎へとなる場合もある。

鍼灸は炎症を緩和させ、抗生剤との併用は効果的。

治療

腹部=中脘、陰交、関元、◎氣海、◎太巨、◎水道、帰来、復結、○帯脈、
背部=◎腎兪、志室、膀胱兪、上髎、中髎、◎次髎、下髎
手足=合谷、◎梁丘、○血海、陰稜泉、○足三里、◎三陰交、太谿、○照海

(5)乳腺炎

原因

産褥期の乳房痛(乳腺症、乳汁分泌異常減少症)病原菌は黄色ブドウ球菌が主で 白色ブドウ球菌、連鎖球菌は少ない。
新生児の口腔内細菌、母親自信に着ている常在菌によるものが多い。

鍼灸は効果的。授乳中で抗生物質を服用できない母親には大変有効。

治療

胸部=○中府、◎乳中、○乳根、膻中、極泉、◎塊の周り梅花刺し
背部=肺兪、◎身柱、○心兪、○肝兪、天宗、◎肓膏 、
手足=◎手三里、少沢、合谷、曲池、◎上廉、○太谿

(6)無乳

治療

全身=◎前谷、少沢(灸三壮)、◎前谷、○膻中、◎乳中、◎乳根、中脘、◎心兪、肓膏、◎隔兪

産後の乳不足
治療

全身=○章門、懸鐘(絶骨)、◎前谷、中脘、膻中、○乳中、◎乳根

10.不感症

不感症は複雑な因子に影響される。真の不感症とは如何なる場所、方法を用いても一度も絶頂を経験し たことの無いものを言う。

原因

生殖器の異常、発育不全、心因性等によるものと言われている。。

治療

腹部=○陰交、◎気海、関元、◎曲骨、○大赫、会陰
背部=腎兪、◎大腸兪、○小腸兪、上髎、◎中髎、◎次髎、下髎、○長強
手足=◎三陰交 ○陰廉、足三里
奇穴=○大陰唇の両側(v点)

11.付則

逆子の鍼灸

妊娠7ヶ月前後が逆子を直すのが良い時期である。時には9ヶ月に入っても戻る場合がある。

鍼の0.18mm程度で、太谿を1乃至2分の深さで一分間雀啄、灸は命門に半米粒大三壮~七壮、又は至陰に半米粒大三壮~七壮(左右)施灸。(施灸は至陰のみでも可)
2、3日経てもまだ逆子が戻らない時は、数日後再度する。逆子体操と組合わせると効果が高く二回から五回程で戻る確率が高い。しかしそれでも戻らない時は、臍の緒が短いか、
長いか胎盤の位置が危険な位置に有ることも考慮に入れて、細心の注意が求められる。

治療
足腰=、太谿(鍼)、至陰(灸)命門(灸)

※注意

三陰交への施灸、または、鍼治療は特に慎重に行う事、出産24時間前より刺鍼又は皮内鍼、円皮鍼を施術すると必ず支給子宮口が緩み初産でも数時間で出産することがある。

婦人の脈について

婦人、女子の脈状は左右の尺脈が常に盛んで、特に右尺脈は大い脈が正常である。

但し、左尺脈(腎脈)が微渋、又は左手の関・尺が浮脈、左関脈(肝)が 沈数、或いは右尺脈が滑にて不整(結)不均衡の脈状は皆閉経、生理不順の脈状。

婦女子の脈状で三部とも浮沈正常にして他に病もなく、生理が来ない脈は妊娠の徴候の脈状である。

男女見分けの脈の法則

左右の尺脈が数にして旺盛なる時は皆妊娠の脈である。

右手の尺脈が「沈実の脈」であれば胎児は女子の脈。

左手の尺脈「洪大脈」の脈は胎児は男子の脈。

(尺内の陰脈(肝・脾)がよく触れる時は、その中に陽の脈が有ると言う。陰陽相打つが故に子が宿ると言う)

女性は未だ妊娠可能年齢に達していない時は、少陰に属し、妊娠可能年齢に達すれば、厥陰に属し、閉経期に達すれば太陰に帰す。
故に不妊症・生理不順等血の道症状は厥陰が支配する。

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