心身症


心身症の定義
心身症の発症が関与する具体例


心身症の定義

心身症とは身体疾患の中で、その発生や経過に心理的社会的因子が密接に関与し、気質的ないし機能的障害の認められる病態をいう。(ただし、神経症やうつ病などの精神障害に伴う身体障害は除外する)

人間は、原始時代から、外敵に直面したとき(ストレス)、外敵から逃れるために、体からある種のホルモンが分泌される。

それにより、手足は滑らないように汗をかき、より早く走れるように心臓の拍動を高めたりするなどの身体反応を起こし、身を守るシステムを確立した。

それが、自律神経によって支配されている防衛本能である。

この防衛本能は、現代のストレス社会においても働き、ストレスに直面して緊張すると、心臓の鼓動が早くなり高鳴り、血圧の上昇、頻回な尿意等が起こる。

しかしこれらの身体反応は、走って逃げる必要のない現代においては何の役にも立たない。それどころか、悪影響を及ぼす。これが心身症の(病態)の原点ともいえる。

心身症は”心理社会的因子が密接に関与する病態(=condition<コンディション>)”であって、決して病気ではない。健康な人でも、環境によっては起こりえる病態である。

心身症の発症が関与する具体例

  1. 健康な人が「変化」に対応できないとき
  2. 感情ストレスの影響を受けやすい病気、その病気の再発や悪化
  3. 一般的な病気・症状への悪影響が及んだとき